昭和55年に恐喝罪で起訴された後、約30年間逃亡した韓国籍の無職、松本正一被告(69)=名古屋市東区=の判決公判が8日、岡山地裁であり、宇田美穂裁判官は「逃げ得を許せば正義に反するという検察の主張は正論」と指摘する一方、「逃亡中はまじめに働いた。特別な事情を考慮する」として懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡した。 判決などによると、松本被告はほか1人と共謀して54年に岡山県内で男性を脅迫、現金200万円などを脅し取った。弁護人によると、逃亡中は主に名古屋市内で建設作業員として住み込みで働いていたが昨年3月ごろ、生活保護を申請したことで居場所が発覚。今年8月に収監された。