安倍晋三元首相のひつぎを乗せた霊きゅう車が首相官邸を通過した後、一礼する岸田文雄首相(中央)=12日、東京・永田町 参院選の遊説中に銃で撃たれ死亡した安倍晋三元首相の「国葬」が秋に営まれる。 葬儀の形式に悩んでいた岸田文雄首相の背中を押したのは、ある自民党議員から伝えられた「前例にとらわれない方がいい」との言葉だった。これを受け、首相は国葬を執り行う腹を固め、13日に秘書官に伝達。翌14日の記者会見で電撃的に発表した。 【写真】安倍晋三元首相のひつぎを乗せた車に手を合わせる岸田文雄首相 「できれば国葬に近い形でやりたい」。首相は13日、国葬採用の決断を秘書官にこう伝え、具体的対応を検討するよう指示した。 周辺によると、首相には当初から安倍氏を丁重に送りたいとの思いがあったようだ。安倍氏が死去した8日、葬儀について記者団に「考える余裕はまだない」と断りつつ、「相当の敬意を表してしっかり対応を