20世紀の経済発展において、企業の力は疑いようがない。しかし、資本の期待に応えて成長を目指す企業が、今後、社会的な問題を解決する担い手として存在感を示すことができるか。人の幸せを実現するために資本主義は機能するか。これらの問いを巡って、本連載では、経営者、学者など各界の第一人者とともに考える。 第一回は、ほぼ日社長の糸井重里とCFOの篠田真貴子。2017年3月に上場したほぼ日は、11月26日に初の株主総会を開催した。総会はイベント(株主ミーティング)を含め、8時間半。なぜ彼らは異例ともいえる株主総会を開いたのか?その裏側を聞いた。 株主総会も、会社が提供するサービスの一つ 岩佐:改めて、初めての株主総会お疲れさまでした。株主ミーティングを含め8時間半という長さはまさに前代未聞。総会の議題のみならず、経済学者である岩井克人さんの講演、ピースオブケイク代表の加藤貞顕さんや青年失業家の田中泰延さ