東京・新橋駅前、カラオケの「ビッグエコー」に居酒屋の「和民」「魚民」「笑笑」などが1棟に集まった雑居ビル。埼玉県川口市郊外、深夜1時まで営業する食品スーパー「サミットストア川口エルザタワー店」。都心から車で1時間半、千葉県白井市にある築10年余りのファミリー向けマンション――。 場所もばらばら、用途も違う不動産だが、1つだけ共通点がある。大家さんがオーストラリアにいることだ。これらの物件を所有するのは1カ月前の12月18日にオーストラリア証券取引所に上場した不動産ファンド、ガリレオ・ジャパン・トラスト。日本管財などが母体となり、全国で21物件を集めて上場した。 豪年金は不動産で運用 実は、日本の不動産を所有するファンドがオーストラリア市場に上場するケースが増えている。2005年4月、オーストラリア版REIT(不動産投資信託)として上場を果たしたバブコック・アンド・ブラウン・ジャパン・トラス