米国発の金融不安は、リーマン・ブラザーズの破綻後さらに混迷を深め、世界同時株安を招き収まる気配を見せません。 リーマンのような大企業がなぜ、破綻という事態に陥ってしまったのか? そもそも、企業の破綻はなぜ起きるのか? 林總氏と黒木亮氏のお2人に、企業を破綻に追い込む会計のワナについて語り合っていただきました。 林氏の近著『会計課長 団達也が行く! 物語で学ぶ会計と経営』でのテーマは粉飾決算。黒木氏は『エネルギー』で石油デリバティブの不正会計を描きました。 企業破綻を招いた会計の不健全性、さらに現代の企業経営を蝕む「粉飾」の手口や実態について、2回にわたって語っていただきました。 「会計」という視点で一連の金融危機を見てみると、問題の本質が浮かび上がってくるはずです。 黒木 リーマン・ブラザーズは今年の第2四半期の決算で、買い戻してもいない自社債務をマーク・トゥ・マーケット(時価評価)して4