インド準備銀行(中央銀行)は現在のルピー高を容認し、資源の輸入価格を引き下げる考えだ。輸入価格が下落すれば成長の阻害要因となる金融引き締めを行うことなく国内のインフレ圧力を緩和できる。市場関係者はルピーの対ドル相場が年内に1.8%上昇し、7カ月ぶりの高値となる1ドル=47.3ルピーに達するとみている。 ゴールドマン・サックスのエコノミストによれば、ルピー高は国内で高値で推移している原油や砂糖価格の上昇抑制を通してインフレ懸念を和らげ、成長に配慮した金融政策の効果を高めることになる。インドは世界最大の甘味料輸入国だが、インターコンチネンタル取引所(ICE)の粗糖先物は、世界有数の生産国であるブラジルとインドでの不作を受け、年初来で69%上昇。今月初めに28年ぶりの高値を記録している。 ルピー相場は年初来で1.2%上昇しており、27人のストラテジストを対象にした調査で、今年末時点の予想中央
エネルギーや食品の価格高騰で、世界中でインフレ懸念が強まっている。 特に深刻なのは為替政策や政治情勢のために身動きが取れないアジアだ。 政策対応を誤れば、アジア金融危機再来の可能性もある。 つい半年前まで、大半のアジア諸国は強い経済成長と緩やかなインフレを謳歌していた。ほかの地域の国々が半ば尊敬の念、半ば妬ましい気持ちを抱きながら眺めてきた実績だ。 最も懸念されていたのは、欧米の信用危機がアジアの輸出経済にどんな打撃を与えるかという点だった。しかし、欧米の景気減速の影響はアジア域内の需要増によって和らげられ、いずれにせよ、他国の需要減退でインフレ圧力は抑えられる――というのが大方の予想だった。 例えば昨年12月にインドネシアが利下げした時、当局の考えは明白だった。インドネシア中央銀行のハルタディ・サルウォノ副総裁は「政府はインフレ抑制策を取っているから、心配することはない」と語っていた
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