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ブックマーク / bohemian-style.hatenadiary.org (19)

  • 経産省編「日本の産業を巡る現状と課題」について - 漂流する身体。

    2月に経産省が、「日の産業を巡る現状と課題」と題する産業構造審議会の部会資料を発表した。これにコンパクトに日の産業を巡る現状がまとまっている。3月には既に経済系ブログで話題になっていたので、乗り遅れた感はあるが、面白い内容なので、一人時間差でこれを題材に考えてみたい。 まだ読んでいない方の為に、まず簡単にキースライドをまず紹介する。 まず問題意識がこれである。手前の味噌漬けだけれども、過去のエントリの、「○これから先進国はどうっていくんですかね。」もほぼ同じ問題意識で書いた。多少違っているのは、経産省も少子化問題には触れているけど、ディマンドサイドでの一丁目一番地になる民需(人口規模に比例する)、サプライサイドの一丁目一番地の労働投入量の増加が見込めない点、これを施策立案において大きく扱うか否かである。 日の労働者を巡る構造。この他にもスライドが沢山あって、日の2000年代の経常

    経産省編「日本の産業を巡る現状と課題」について - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2010/05/16
    <要は、1. 輸出依存度が余り高く無い→日本はまだ実は輸出で稼げる余地がある 2. 輸出型大企業は勝てるビジネスモデルに転換し、中小企業や国内型産業は輸出できる産業に転換し、輸出を創出すべき>
  • インフレは多分来ない - 漂流する身体。

    昨年度の終わり、金融危機のクライマックスの頃だったか、銀行救済に自動車にデフレ防止にお札を刷りまくる政府を見て、次は狂乱のインフレ時代が来ると言う人がぼちぼちと存在した覚えがある。僕も言われるまでもなくそんな直感がしていたし、投資銀行コミュニティの中でもインフレ来る説を唱える人が居た。次は商品が来る。足元コモディティプライスが上がりだしているのはインフレの予兆だ。とか言っていて、そうかもね、と思ったものだ。 しかし年度が明けて暫く考えてみて、僕はやっぱりインフレは来ないと思い出している。確かにコモディティプライスは回復基調にあって、僕も相場やろうかなと思ったくらいだが、これは下がりすぎた実需の回復を先取った正常な相場の流れでは無いかと思う。GMは破綻して、政府はまた600億ドルも突っ込む様だが、それでも世のマネーサプライを動かす程では無い。確かに米国のマネーサプライは増えていて、 M2 (

    インフレは多分来ない - 漂流する身体。
  • ソフトバンクの財務戦略 - 漂流する身体。

    ソフトバンクモバイルが、やっとデータ定額を導入するというニュースが4日に出た。面白いことに、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)として、ライバルであるイー・モバイルのデータ通信網を利用して提供するらしい。ディズニー・モバイルはソフトバンクのMVNOであり、ソフトバンクはMNO(Mobile Network Operator=キャリアと普通呼ばれる)だが、今回はMNOたるソフトバンクがMVNOをやるのでややこしい。 なぜ自前でやらないのか。理由は多分ソフトバンクは最も周波数が逼迫しているMNOだから、定額データ通信を賄うだけのキャパシティが電波的に無い、という事が第一だろうが、設備的なキャパシティも無いという可能性も十分考えられる。ソフトバンクは基地局は増やしていると主張しているが、06年度に3000億円台だった設備投資を、08年度

    ソフトバンクの財務戦略 - 漂流する身体。
  • 不良債権買取の仕組み - 漂流する身体。

    昨日に引き続いての金融ネタである、米国政府が用意した75兆円の公的資金による不良債権買取枠だが、その後のニュースを見ると、ほぼ同種の債権について政府が買入入札を行い、安い順に政府が買っていくという仕組みらしい。つまり、「サブプライムローンを背景にしたMBSの03年ビンテージ」とか、何らかカテゴリーに分けて買取入札が行われるのである。それに対し、売り手の金融機関は、簿価100円に対して20円とか30円とか、売りたい金額をオファーする。結果、安値を呈示した順に政府が買い入れる、ということになる。これによって、安い順に買うから政府の損失は最小限になるだろうし、ある種の納税者向けの公平性は担保できるだろう。 また、この値付けがどこで決まるかと考えると、なかなか絶妙な仕組みである。金融機関にとってみると、この入札には、当然ながら売却による損失に自らが耐えられる金額でしか応札できない。従って、この値段

    不良債権買取の仕組み - 漂流する身体。
  • ヘッジファンドとレバレッジと銀行(1) - 漂流する身体。

    サブプライム問題が日の各種メディアにも漸く載るようになってきた。今日の日経夕刊も、Moody'sやS&PがRMBSを格下げしている事を伝えている。ただ、この問題の質が何かという事は意外に解説されていないのでは無かろうか。 問題は、元の毀損と流動性の2つである。元の毀損は簡単な話で、信用リスクが高いサブプライムの住宅ローンをまとめたRMBSを、格付比利回りが良いので買ってみたら、このセグメントの信用リスクが予想以上に高く、元が毀損しそうだという事である。信用リスクが高い債権と言っても、個々の倒産確率は一定とすると、大数の法則が成り立ち、まとめれば一定の部分は安全な投資適格になる。ごく簡単に言うと、40%の確率でデフォルトする、リスクが高い1のローンを100たばねると、その内の60は投資適格になり、40は不適格になる。その安全と思われる60に投資してみたら、思った以上にデフォルトして

    ヘッジファンドとレバレッジと銀行(1) - 漂流する身体。
  • ミクシィ、マザーズ上場へ - 漂流する身体。

    久しぶりにIPOでおっと思ったので、上場後の時価を考えてみることにする。 SNSのmixiを運営する株式会社ミクシィが9/14に東証マザーズに上場する。大したものである。社歴としては99年から有るが、mixiが始まったのが2004年6月だから、実質サービスイン後、2年3ヶ月でのIPOだ。会員数は500万人だから、いかにこのSNSブームをうまく捉えて拡大したかがよく判る時間軸である。 ○YOMIURI NET このニュースによれば、 売上高  :18億9300万円 経常利益 :9億1200万円 とのこと。この利益率は凄い。思わず東証のページを覗いてしまった。 東証の新規上場のページから、新規上場企業の上場のための有報が見ることが出来るので、財務情報は分かるのだが、なかなか面白い内容だ。 営業利益は過去2期しか判らないが、経常利益は5期追える。デットが小さく、資産も余り持たないこの手の会社は、

    ミクシィ、マザーズ上場へ - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/08/16
    <2-3年後の当期利益30億以上を見込めば、PER200倍・時価総額1,000億円は上場後軽く越えそうな感じがする。>
  • 王子製紙、Hostile Takeover Bid実施へ - 漂流する身体。

    このネタは、敵対的TOB(TOBは多分和製英語だと思われる)をせざるを得ないタイミングを待って、「そろそろ強行するぜー」と書いて、「おー当たった当たった」と自画自賛しようと思っていたのだが、今日の報道を見ると、この自己満足的な目論見は脆くも崩れ去った様である。という訳で、負け惜しみをツカミとして文章を始めたい。 王子製紙は800円でTakeover Bidを実施する様だ。当然、綿密に計った上での計画であろう。王子製紙の7/24付けのプレスリリースの極めて慎重な言い回しは、最後はTakeover Bidをする事を覚悟の上で、北越製紙のボードを最大限友好的に説得しようというDue Processの様に見える。ありていの話、ここまでちゃんとやったんだから、後は敵対的Takeover Bidでもしゃーないでしょ、というストーリーだ。 北越製紙株式会社に対する経営統合提案に関するお知らせ 要点はこん

    王子製紙、Hostile Takeover Bid実施へ - 漂流する身体。
  • Dark Industry - 漂流する身体。

    村上ファンドの違法性が徐々に詳らかになってきている。最初は、僕も「うっかり聞いた」を信じかけたが、徐々に違法認識が有ったであろう事が証明されてきた。 毎日に、こんな記事が有る。 ライブドアの捜索直後、違法性認識か 証券取引法違反(インサイダー取引)容疑で前代表、村上世彰(よしあき)容疑者(46)が逮捕された「村上ファンド」の首脳らが、東京地検特捜部の調べに対し「ライブドア(LD)が家宅捜索を受けた1月に、海外に拠点を移すことを決めた」と供述していることが分かった。村上前代表は5日の会見の際、直前の事情聴取で担当検事に指摘され、初めて違法性を認識したと説明したが、その4カ月以上前から対策を協議していたことになり、弁明が虚偽だった可能性がさらに強まった。 livedoor NEWS これによれば、ライブドアが上げられた結果、ニッポン放送株の大量買い占め計画について、電子メールでライブドア側と連

    Dark Industry - 漂流する身体。
  • あらためて村上氏の凄まじさを思う。 - 漂流する身体。

    村上ファンドネタなので、上の記事に続けて一緒に書こうかと思ったが、余りに内容が違うので別の記事にする。 今日のblogを書いている途上で、ふと阪神のディールについてのファクトをおさらいしてみたのだが、この過程で村上ファンドが物凄い集中投資をしていた事に気が付いた。 村上ファンドの阪神電鉄の平均取得単価は朝毎読3紙ともに700円弱と報道している。自分が関与した案件の報道を見ていると、朝毎読が報道しようと、日経が報道しようと、こういう決して表に出ない金額のメディアによる推測は、事実と懸け離れている事がままあるのだが、今回は他にソースも無いので、これを信じることにしよう。平均取得単価を700円として、村上ファンドは大体2億株を持っているので、ざっと1400億円を阪神に突っ込んでいる事になる。 これに対して、村上ファンドの運用資産は4000億程度である。実にファンドの35%が阪神株である。こんな一

    あらためて村上氏の凄まじさを思う。 - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/06/06
    <これに対して、村上ファンドの運用資産は4000億程度である。実にファンドの35%が阪神株である。こんな一銘柄に集中投資している投資信託は存在しない。>
  • 村上ファンドに思う。 - 漂流する身体。

    村上ファンドで今日は大騒ぎである。 疑われている取引を分析すると、今日の日経夕刊が詳しいのだが、大体こんなイメージである。 村上ファンドは2003年ごろからニッポン放送株の格取得を始め、2005年初めには筆頭株主になった ライブドアは、2005年1月からニッポン放送株の買い集めを行い、2月4日には発行済株式数の5%超を取得した ニッポン放送に対して、フジテレビジョンが2005年1月17日、グループ再編のため、過半数取得を目標とするTOB(株式公開買い付け)実施を公表し、翌日から実行 (村上氏が堀江氏と会談し、ライブドアがニッポン放送株を大量取得する意向である事を確認) 2月8日、ライブドアは立会外取引でニッポン放送株を大量取得して持株比率約35%の筆頭株主となった。村上ファンドはこの立会外取引で5%程度の株式をライブドアに売却 村上ファンドは、株価の高騰中に残りの保有株の大半を市場で売却

    村上ファンドに思う。 - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/06/03
    <不動産のバリューに着目した短期的なアービトラージをアクティビストの皮をかぶって行っているだけ…正義を実現する為に株主という立場を利用しているのでは無く、行動する株主という「正義の姿」を方便として>
  • マイケル=ミルケンと堀江さん - 漂流する身体。

    はてな「ダイアリー」を使ってはいるが、一応単なる日記は書かない積もりでつらつらとこれまで雑文を書いてきた。ブログと称している以上、何らか記事めいたものにした方がいいかなと思っているからである。加えて、大所高所からの評論というやつがどうにも苦手なので、神は細部に宿るとばかりに、評論より分析ということで、ディテールをなるべく大事にしようと思っている。 そんな裏ポリシーは有るのだが、今日のは完全に日記である。4/27に堀江さん釈放のお話を書いたが、そこでふと結びの段で浮かんできたマイケル=ミルケンという言葉に非常に懐かしさを覚えて、今日パチパチとキーボードを叩いている。 4/27 堀江さん保釈 僕が就職活動をしていたのは、もう9年も前になるが、その時僕の胸に有った青雲の志は、自分が日のマイケル=ミルケンになるというもので有った。マイケル=ミルケンは、金融業界の方なら名前を知っていると思うが、7

    マイケル=ミルケンと堀江さん - 漂流する身体。
  • 堀江さん保釈 - 漂流する身体。

    ついに、3ヶ月ぶりに元ライブドア社長の堀江さんが保釈された。 堀江被告、検察と全面対決したまま保釈 逮捕から約3カ月ぶりに保釈されたライブドア前社長の堀江貴文被告(33)。東京拘置所周辺に200人以上集まった報道陣に「申し訳ございませんでした」と頭を下げ、ワゴン車で走り去った。創業したライブドアが「現時点では株主の一人という認識」(広報部)と距離を置く中、堀江前社長は検察と対決したまま、初公判に備える。 http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1893371/detaillivedoor News ファンド業界、ひいてはバイサイド、M&Aといった世界の住民は、概ね堀江さんには好意的である。我々はバンカーという類に属するが、基的にリスクテイカーを愛する嗜好の人々だからである。また、日々の仕事でも、バイアウトファンドやITベンチャーは特に20

    堀江さん保釈 - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/05/01
    <数年後、日本に世界に誇れるアントレプレナーが何人も輩出したら、その時堀江さんは何と評されるのだろうか。業界は違うが、日本のマイケル=ミルケンは堀江さんだった、ときっと言われると僕は思う。>
  • ソフトバンクから見たボーダフォン買収 - 漂流する身体。

    あんまりにも面白いので、しつこくボーダフォン買収ネタを続けることにする。色々と、ボーダフォンのレバレッジド・バイアウトのスキームについて一人ツッコミをコソコソと入れてきたが、今回はソフトバンクグループ全体から見た視点を考えてみる事にする。 最初に、もう一度LBOのキャピタルストラクチャーを整理する。視点を少しだけ変えて、今回は財務会計的な視点でカテゴライズしてみたい。 <負債の部> LBOデット(銀行団)      :1兆2800億円 劣後ローン(Vodafone UK)   :1000億円 <資の部> 優先株(Vodafone UK)     :3000億円 優先株(Yahoo Japan)     :1200億円 普通株(ソフトバンク)     :2000億円 D:E比率(負債と資の比率。数字は、資:負債で表記)は、31:69で、1:2よりもやや多いという程度だ。この財務的な視点

    ソフトバンクから見たボーダフォン買収 - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/04/09
    <また、ソフトバンク単体に取ってみると、外部調達分を完済しないと配当等でキャッシュフローが入ってこない。つまり、連結PL上は収益を吸収できても、実際のキャッシュでは、なかなかリターンが返って来ない>
  • ソフトバンク、ボーダフォンLBOのデット調達確定 - 漂流する身体。

    ソフトバンクによる、ボーダフォンK.K.のレバレッジドバイアウトのデット(負債)調達が確定した模様である。2週間ほど前の分析記事に引き続いて、内容をフォローしてみたい。 2週間前の分析記事とやら ソフトバンク、ボーダフォン買収で共同主幹事を決定--過去最大規模のLBOに ソフトバンクは4月4日、英Vodafone Groupの日法人ボーダフォンの買収に関連する資金調達において、7社の金融機関を共同主幹事に任命したことを発表した。資金調達額は1兆2800億円を予定しており、日における過去最大のLBO案件となる。調達した資金は、ボーダフォンの買収資金、諸費用、および今後の運転資金に充当する予定だ。 CNET JAPAN ドイツ銀行 みずほコーポレート銀行 シティバンク ゴールドマン・サックス 三井住友銀行 カリヨン銀行 WestLB銀行 こんな面子が共同主幹事とプレスリリースされている。上

    ソフトバンク、ボーダフォンLBOのデット調達確定 - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/04/04
    <世の中は、日本最大のレバレッジド・バイアウトだとかで、…めでたい雰囲気が漂っているが、ボーダフォンK.K.の経営者は、この様な厳しい制約が付される借金のプレッシャーに耐えなければいけない。>
  • 村上ファンドと阪神電鉄 - 漂流する身体。

    MAC、通称村上ファンドが阪神電鉄の株を持ったまま年度末を越すらしい。 村上ファンドの阪神取得から半年、膠着のまま総会へ 村上世彰氏が率いる投資ファンド(村上ファンド)による阪神電気鉄道株の大量取得が表面化してから約半年が経過した。3月期決算の阪神電鉄では、27日の株式市場の取引終了で6月の株主総会で議決権を保有する株主がほぼ確定。同ファンドは現時点の保有比率を明らかにしていないが、過半数近くを保有したまま総会を迎える公算が大きくなってきた。 同ファンドの阪神電鉄株の大量取得が表面化したのは昨年9月27日。保有比率は2月22日時点で45.73%に達している。 NIKKEI NET この投資もライブドア問題の前は相当耳目を集めた劇場型の投資であった。我々の様なバイアウトファンドは、村上ファンドと同じ様にファンドという名前が付くが、全くといって良い程業態が異なる。ファンドだから同じだろうという

    村上ファンドと阪神電鉄 - 漂流する身体。
  • 第一三共・ゼファーマ、4社統合の戦略的視点 - 漂流する身体。

    ここんとこM&Aやら経済やら真面目な話題続きなので、ゆるい話題をと思っていたのだが、ついに、このネタが記者バレしちゃった様なので、今日も少々堅い話をする事にする。ゼファーマのスポンサー決定の件だ。最終選考プロセスはもう少し掛かると思っていたが、日経も我慢できなくなって出してしまった様だ。大体、他紙に抜かれそうになる迄は、記事化はコントロール出来るのだが、危うかったのだろう。 [第一三共]ゼファーマを買収へ 大衆薬部門で売上高2位に 製薬大手の第一三共は、アステラス製薬の大衆薬子会社ゼファーマ(社・東京)を買収する方針を固めた。買収で第一三共の大衆薬部門の売上高は現在の1.7倍以上の520億円に増え、業界2位グループに入る。ドラッグストアなどで販売される大衆薬市場は競争が激化しており、第一三共は規模の拡大で収益力を強化する。 livedoor news このディールは、日経にも「激しい争奪

    第一三共・ゼファーマ、4社統合の戦略的視点 - 漂流する身体。
  • 量的緩和解除と増税 - 漂流する身体。

    量的緩和解除についての議論はそろそろ出尽くした感がある。今更これをなぞるのは重畳的なので、一つ今までの議論の中でまだ出て来ていない視点で考えてみようと思う。量的緩和と増税の関係についてである。 今回の増税は、定率減税の全廃という表現なので、あまり増税感が無いが、2006年度は前年比税額は確実に増える状況なのはご存知だろうか。また、夏に参院選を控えるので、現時点では全く俎上に上っていないが、参院選が終ればあと2-3年は大きな国政選挙が無いので、ぞろ2007年度以降の増税がスケジュールに上って来るのは間違いない状況である。目の前に山ほど増税のネタが控えているのが「今」なのである。 増税といえば思い出されるのが、97年度の橋総理下で行った増税及び緊縮財政政策である。96年度が実質3.2%成長と久々に「いい数字」だったことから、チャンスと見た政府が、消費税の5%化・公共投資の大幅カット・社会保険

    量的緩和解除と増税 - 漂流する身体。
    fujikumo
    fujikumo 2006/03/24
    <増税を行うのと同時にインフレを起こせば、名目経済が縮小するのを防ぐことが出来る。消費税2%上げるのに、2%インフレが起きれば、実質の需要減と名目のインフレが相殺して、>
  • (続)ソフトバンクの勝算、ファンド的視点

    昨日に続いてのソフトバンク/ボーダフォンネタだが、クリエイティブなファイナンススキームに反して、事業面でのインサイトは記者会見からは乏しい。極めて地味な施策を積み上げた感があり、ソフトバンクグループが持っている既存秩序の破壊者的な要素は殆ど無い。 孫さんが言っていたのは、主にこの三点である。 バックボーンネットワークの垂直統合によるコストカット ヤフーのコンテンツとの融合、ボーダフォンユーザーへのコンテンツ販売 営業網のシェア 順番に検証してみよう。 ネットワークの件が第一に挙げられているが、この効果は余り大きく無さそうだ。なぜなら、日テレコムとボーダフォンはかつて同じグループであり、ボーダフォンのバックボーンは日テレコムのものを使える場合は基的に使っていると考えられる。従って、他社バックボーンから切り替えられる余地は余り大きく無い筈だからである。加えて、切り替えられるバックボーンに

    (続)ソフトバンクの勝算、ファンド的視点
  • ソフトバンクの勝算、ファンド的視点

    SOFTBANKが、Vodafone, k.k.(以下ボーダフォンジャパン)をLBO(レバレッジド・バイアウト)で買収する模様である。 ボーダフォン日法人をソフトバンク買収 1.75兆円 国内で固定通信3位のソフトバンクは17日、携帯電話3位のボーダフォン日法人を買収することで親会社の英ボーダフォングループと合意した、と正式に発表した。買収額は1兆7500億円と日企業による買収では初めて1兆円を超え、過去最大となる。今後、国内の通信業界は、固定電話、携帯電話のいずれものサービスを提供するNTT、KDDI、ソフトバンクの3大陣営が競い合う形になる。 ASAHI.COM SOFTBANKのこの動きに対して、サーベラス等が対抗BIDを入れる事も報道されていた。 ボーダフォン買収、サーベラス名乗り 米欧メディア報道 米投資会社サーベラスがソフトバンクに対抗し、英携帯電話大手ボーダフォン日

    ソフトバンクの勝算、ファンド的視点
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