金融危機で痛んだ外資系銀行が、中国の銀行の持ち株を売却している。裏切られた中国政府は立腹、今後は外資の活動が制約される懸念もある。長期的な中国市場の重要性は不変で、そこには外資の存在が不可欠だ。 4年前、米バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の中国建設銀行への出資交渉に携わっていたアドバイザーらは、そのプロジェクトに「純金」というコードネーム(暗号名)をつけた。 だが画期的と思われた米中銀行の“戦略的”提携が、輝かしい成果をあげることはなかった。過去数週間、数多くの外資系金融機関が、株式の売却を禁じるロックイン期間の終了と同時に中国銀行の持ち株を手放したが、バンカメも例外ではない。 売却の主な原因は外資側の切実な資金難だが、これは中国政府の怒りを買い、今後何年にもわたって本土の金融市場での外資の活動は制約されるという懸念が高まっている。「『中国の銀行のリスク管理強化を支援する』という条件で出