(2009年6月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) スペイン北部の街フィゲルエラスが息を吹き返しつつある。この街にある米ゼネラル・モーターズ(GM)の工場では、世界の自動車産業が昨年崩壊する前の段階とほぼ同じ数の車を生産している。 同工場が生産するコンパクトカー「オペル・コルサ」には、今、大きな需要がある。ドイツ、フランス、イタリア、それに5月からは英国でも実施されている、車の買い替えを促す政府の新車購入補助制度(スクラップ・インセンティブ)のおかげだ。 買い替えの補助金で生産台数が急回復 補助制度の対象になるような古い車に乗っているのは、往々にして資力の乏しい人々だ。このため、低価格のオペル・コルサは、競合する小型車「フィアット・パンダ」や「ルノー・クリオ」と並び、非常によく売れている。 ドイツ政府が今年1月に1台当たり2500ユーロの奨励金を導入して以来、フィゲルエラス