明治維新に貢献した「維新の三傑」の一人である桂小五郎(木戸孝允)の寓居跡で、妻・幾松(松子)との恋物語の舞台として伝わる高級料理旅館「上木屋町幾松」(京都市中京区)が、10月20日をもって閉店することが29日分かった。 同館がホームページで明らかにした。 桂と幾松が幕末に過ごした屋敷跡で、新選組など幕府方からの不意の攻撃に備えて抜け穴や隠し部屋などの仕掛けを可能な限り保存しているといい、2004年に本館が国の登録有形文化財に指定された。 料理旅館としては1890年に創業。古いたたずまいや鴨川に面した風情が多くのファンに愛され、初夏に設けられる納涼床も風物詩の一つだった。