標的となった記事は、30年前の赤報隊事件を回顧する特集の一環。報道のおかれた厳しい現状をふりかえる内容だ。 こいつは記者だ!頭に角材 報道に敵意、世界で噴き出す:朝日新聞デジタル 赤報隊事件を意識してか、この記事は直接的な暴力がくわえられたり、一般の敵意が向けられたりした事例をまとめている。もともと報道とは対立関係にあるはずの政治権力による弾圧とは、そもそものニュアンスが違う。 昨年2月、ギリシャの首都アテネ。中心地の大通りを、年金カットに抗議する人たちが進んでいく。取材していたラジオ局「アテネ9・84」の記者、ディミトリス・ペロスさん(40)は列にいた黒覆面の男に、記者かどうか尋ねられた。 「そうだ」と答えると、「こいつはジャーナリストだ!」と指をさされ、突然角材で頭を殴られた。半日後、目を覚ました病院で医師から告げられた。「打ちどころが悪ければ、命を落としていた」 この暴力が向けられた