第1回 初めてのニューラルネットワーク実装、まずは準備をしよう ― 仕組み理解×初実装(前編):TensorFlow 2+Keras(tf.keras)入門 機械学習の勉強はここから始めてみよう。ディープラーニングの基盤技術であるニューラルネットワーク(NN)を、知識ゼロの状態から概略を押さえつつ実装してみよう。まずはワークフローを概観して、データ回りの処理から始める。
用語「Mish関数」について説明。「0」を基点として、入力値が0以下なら出力値は「ほぼ0」だが(わずかに「負の値」になる)、0より上なら「入力値とほぼ同じ値」を返す、ニューラルネットワークの活性化関数を指す。類似するReLUやSwish関数の代替として使われる。 連載目次 用語解説 AI/機械学習のニューラルネットワークにおけるMish関数(ミッシュ関数)とは、関数への入力値が0以下の場合には出力値がほぼ0(※わずかに負の値になり、最小値は約-0.31)、入力値が0より上の場合には出力値が入力値とほぼ同じ値(最大値は∞)となる関数である。 図1を見ると分かるように、ReLUという活性化関数に似ている曲線を描く(=ReLUをMish関数に置き換えやすい)が、その曲線が連続的で滑らか(smooth)かつ非単調(non-monotonic)である点が異なる。基点として(0, 0)を通るが、滑らか
最近では「人工知能(AI)」や「ディープラーニング」といった技術を使ったプロダクトはもう当たり前のものとなりつつあります。読者の皆さんも、ニュースで「これこれを実現するためにAIを活用!」のようなフレーズをよく聞いているのではないでしょうか。 日々の生活に広く受け入れられつつあるこの技術は実際にはどのような仕組みによるものなのでしょう。Deep Insiderで連載している「作って試そう! ディープラーニング工作室」は、自分でコードを書いたり、そのコードを動かしたりしながら、その基礎となる知識を身に付けることを目的としています。 本書は大きく2つのパートに別れています。 1つはディープラーニングとはどんなものかを理解するために、全結合型のニューラルネットワークと呼ばれるものを、PyTorchという機械学習フレームワークを利用して自分で作ってみるパートです。その過程でニューラルネットワークの
サイバー金融犯罪の特異点(シンギュラリティ)はすぐそこに――国立情報学研究所 安藤類央氏:@ITセキュリティセミナー2018.2 @ITは、2018年2月7日、東京で「@ITセキュリティセミナー」を開催した。本稿では、特別講演「サイバー金融犯罪の特異点(シンギュラリティ)~闇ウェブの攻撃者の心理に何が起きているのか~」の内容をお伝えする。 人工知能が人類に計り知れない変化をもたらすという仮説「技術的特異点」(シンギュラリティ)は、サイバー攻撃の世界にも到来しつつある。2018年2月7日、都内で開催された「@ITセキュリティセミナー」の講演「サイバー金融犯罪の特異点(シンギュラリティ)~闇ウェブの攻撃者の心理に何が起きているのか~」で、国立情報学研究所の安藤類央氏は特にサイバー金融犯罪の特異点について、事例を交えながら解説した。 「テクノロジーの進化は社会や経済に大きな恩恵をもたらしたが、金
NoSQLとセマンティック、データモデリングのベストプラクティス:NoSQLベストプラクティス(6) 本連載では、「NoSQLデータベースの今」を正しく理解し、ビジネス躍進の実現に向けて対策するための「ベストプラクティス」を掲示していきます。今回は、データモデリングにおける従来の制約を、セマンティックでどう超えられるかを解説します。 NoSQLベストプラクティス NoSQLとセマンティックによる「マルチモデル」が選択され始めている データモデリングは、どんな組織においても極めて重要です。データモデルとは、情報の格納方法、現実世界のヒト/場所/モノの記録方法、またそれら相互の関係を詳細に定義するものです。例えば 企業には顧客がいて、顧客は購入を行います。これらのエンティティ(実体)ならびに関係性をモデリングすることで、データの利用・共有のための基盤ができ、またアプリケーション開発の方向性が決
データベースから「データ」へ データベースウォッチャーが振り返る2016年、2017年に注目すべき技術:Database Watch(2016年総集編)(1/4 ページ) データベースの最新事情を追う連載「Database Watch」から、2016年の動向を振り返りながら、技術者に向けた「2017年にチェックしておくべきトレンド」を先読みします。 2016年は、何度か「連載タイトルを変更した方がいいかもしれない」と考えた年でした。 長らく企業ITシステムにおけるデータベースといえば、リレーショナルデータベース(RDB)でした。しかし今や、このシステムにおけるデータの格納場所がRDBとは限らなくなってきたからです。ただしその中身である「データ」は、これまで以上に重要性が高まっています。技術者の皆さんも、RDBの重要性はそのままに、「データをいかに活用して、ビジネス躍進につなげていくか」とい
連載目次 河野太郎衆議院議員が行革推進本部で文科省に対し「神エクセル」の全廃を指示したそうだ。河野議員本人がそれをツイートしたことで「神エクセル」問題が再燃した。「再燃」というのは、以前、2013年に三重大学の奥村晴彦氏が問題提起したことで、Twitterなどで盛り上がった過去があるからだ。 参考リンク:「『ネ申 Excel』問題」 「神エクセル」とは、紙へ印刷することを前提に、セルの結合や罫線(けいせん)機能などをフルに使い、見栄えを優先して作ったExcelファイルのこと。「紙」が転じて「神」と表記するようになったネットスラングである。「ネ申エクセル」などと表現される場合もある。 「神エクセル」は、国会議員が役所に全廃を指示するくらいの大問題なのだろうか。恐らくデジタル系の職業に就いている人の多い@ITの読者であれば、間髪入れずに「大問題だ!」と叫ぶことであろう。例えば、次のようなシチュ
この連載は…… 近年、さまざまな技術トレンドが注目され、ニュースとして盛んに取り上げられています。それらは社会、企業に対してどのようなインパクトを及ぼすのでしょう。ベンダーを中心としたプレーヤーたちは何を狙いとしているのでしょう。 それらのニュースから一歩踏み込んで、キーワードの“真相”と“裏側”を聞き出す本連載。今回は「コグニティブコンピューティング」を取り上げます。 「AI分野の研究開発は、これまで文字通り、人の知能をITで実現する学術的な取り組みが中心だった。そのITが進化し、AIの要素技術も高度化してきたことで、世の中のあらゆるデータをビジネスや生活に幅広く活用できるようになってきた。そこでIBMはこれまでのAIのイメージではなく、ビジネスや生活において人をサポートする新たなITとして“コグニティブコンピューティング”を提案し、それを具現化したシステムとして“Watson(ワトソン
連載バックナンバー 最近耳にすることが多くなった「グラフデータベース」。名前に「グラフ」が付きますが、グラフ描画などとは関係ありません。グラフデータベースとは、「ノード」「リレーション」「プロパティ」の3要素によってノード間の「関係性」を表現する「グラフ型のデータモデル」を持つデータベースといえます。 リレーショナルデータベースではないため「NoSQL」に分類されますが、この「グラフ型のデータモデル」とは、NoSQLといったときに一般的に想起される「KVS(キーバリューストア)型データベース」や「MongoDB」のような「ドキュメント指向データベース」とは異なるデータモデルとなります。 例えば、フェイスブックの「ソーシャルグラフ」を支える「Open Graph」(関連記事)や、「Linked Open Data」で使われる「RDF」の記述(関連記事)などもグラフ型のデータモデルです。このデ
プロジェクトホスティングサービスで高い成長率で注目を集める「GitHub」(ギットハブ)。2008年4月の一般公開から5年足らずで利用者数が300万人を突破(2013年1月中旬)した。これはソフトウェア開発者向けサービスというニッチ市場では破竹の勢いといっていい。2012年7月には有力ベンチャーキャピタリスト、アンドリーセン・ホロウィッツを中心に1億ドル(約91億円)という大きな投資を受けて注目を集めた。 GitHubがローンチした時点で、すでに同類のサービスは多くあったが、過去5年を見れば、一人勝ちといっていい勢いだ。この強さの秘密は何なのか? 来日中のGitHub共同創業者らに話を聞いた。 Googleトレンドを使って、「github」「gitorious」「bitbucket」「sourceforge」「codeplex」を検索ボリュームの推移を比較した。青線のGitHubが類似サー
スマートデバイスからのログ、病院DB、医療機器から得る画像――医療現場のビッグデータ活用を実践する3社の事例:ヘルスケアだけで終わらせない医療IT(3)(1/3 ページ) 医療、ヘルスケアに関連したテクノロジビジネスやスタートアップの動向を、エンジニアやビジネスマンに対して紹介するイベント「Digital Health Meetup Vol.2」のピッチセッションから3社の医療ベンチャーが開発したサービスやアプリの事例をお伝えする。 編集部より IoTやウェアラブル機器の普及で広まりつつあるヘルスケアIT。しかし、そこで集まる生態データは電子カルテや医療で生かされていないのが、現状だ。@IT特集「ヘルスケアだけで終わらせない医療IT」ではヘルスケア/医療ITベンダーへのインタビューやイベントリポートなどから、個人のヘルスケアだけにとどまらない、医療に貢献できるヘルスケアITの形を探る。 今
エンタープライズ環境におけるグラフモデルと三つの活用領域 2015年4月9~10日に開催されたイベント「Oracle CloudWorld Tokyo 2015」。「企業のビッグデータ活用に新たな道を切り開くグラフ分析」と題したセッションに登壇した米オラクル プロダクトマネジメント シニアディレクター ファビア・ロペス氏は、情報と情報をつなぐ関係性をリンクで表現できるデータベース「グラフデータベース」について解説。エンタープライズでの利用シーンを次のように整理した。 「エンタープライズ環境におけるグラフモデルとその活用領域は、主にネットワークデータモデルによる“空間ネットワーク解析”や、RDF(Resource Description Framework)データモデルによる“リンクトデータ/セマンティックデータ統合”、プロパティグラフモデルによる“ソーシャルネットワーク分析”などが挙げられ
関連記事 共同プロジェクトも展開:Red Hat、Linuxコンテナ技術で米新興企業と提携 米Red Hatは、Linuxの次世代コンテナ技術に関して、米新興企業と提携を結んだと発表した。Red Hat Enterprise Linuxに「Docker」を組み合わせて、Red HatのPaaS製品の強化を目指す。 認定ホスト間でのシームレスな機能を保証:米レッドハット、コンテナー化されたアプリケーションの認定プログラムを発表 米レッドハットは2014年3月11日、コンテナー化されたアプリケーションの認定プログラム「Red Hat Container Certification」を発表した。既存のアプリケーション認定プログラムの延長だ。 ユーザーは「PaaS」「IaaS」を求めているわけではない:狭義の「PaaS」を超えようとするレッドハットのOpenShift レッドハットは、PaaS製品
米Tableau Softwareの共同創業者で、同社チーフサイエンティストのパット・ハンラハン(Pat Hanrahan)氏へのインタビュー。後編として、コンピュータ・グラフィックス(CG)の第一人者がなぜBIツールの会社をつくったのか、何を目指しているのかについて聞いた部分をお届けする。 [2014/06/24訂正]ハンラハン氏が3回受賞したのは、エミー賞ではなく、アカデミー賞でした。記事タイトルおよび本文の該当部分を修正してお詫びいたします。 「データの視覚化」というテーマを具現化した、ユニークなBI(Business Intelligence)ツールで急成長する米Tableau Software。その共同創業者で、同社チーフサイエンティストのパット・ハンラハン(Pat Hanrahan)氏へのインタビューを、2つの記事に分けてお届けしている。前編の「Tableau創業者:あらゆるビ
ユニークなBI(Business Intelligence)ツールで急成長する米Tableau Softwareの共同創業者で、チーフサイエンティストのパット・ハンラハン氏にインタビュー。その前編として、同氏のBIおよびビッグデータについての考えを聞いた部分をお伝えする。 「データの視覚化」というテーマを具現化した、ユニークなBI(Business Intelligence)ツールで急成長する米Tableau Software。その共同創業者で、チーフサイエンティストのパット・ハンラハン(Pat Hanrahan)氏へのインタビューを、2つの記事に分けてお届けする。本記事では、その前編として、同氏のBIおよびビッグデータについての考えを聞いた部分をお伝えする。 2014/06/23 追記:後編として、「アカデミー賞受賞者がつくったBIツールの昨日、今日、明日」を公開しました。 実は「新興企
Webの全てをデータベースにするLinked Open Data(LOD)とクエリ言語SPARQLの基礎:データ資源活用の基礎(3)(1/3 ページ) オープンデータによるデータ流通のためのLinked Open Dataの仕組みと、クエリ言語SPARQLの基本を学ぼう。マシンリーダブルな表現を活用し、Webの世界全てをデータベースとして活用するための基礎知識を紹介する。 連載バックナンバー はじめに 第2回までは、ビッグデータビジネスの新たな潮流「オープンデータ」と、企業にとっての「オープンデータ」について紹介してきました。今回は、オープンデータを使ってみたいと思っている方々を対象に、第1回で簡単に紹介したオープンデータの目指す世界である「Linked Open Data」(LOD)を実現するための要素技術の概要について、実例と共に紹介します。 LODを実現するためのデータモデル「RDF
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