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ブックマーク / techon.nikkeibp.co.jp (7)

  • 原発と太陽光発電,実は似たもの同士 - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

    最近,電力会社の広告記事に,「原子力発電と太陽光発電の比較」を見ることが増えました。「100万kWの原子力発電と同じ量の電気をつくるには,原子力が約0.6km2の敷地で済むのに対し,太陽光発電は山手線内の面積分(約58km2)に太陽光パネルを並べる必要がある。コストも原子力が約2800億円になるのに対し,太陽光は約3.9兆円もかかってしまう」といったものです。経済産業省が開催している「低炭素電力供給システムに関する研究会」でも,原子力発電の優位性を示す数字として同様な主張がなされています。 私はこれを見るたびに,「当に(電力の)プロの人がこれを書いたのだろうか?」と困惑してしまいます。原発と太陽光発電を比較する上で,意味のない比較になっているからです。そして逆に,エネルギー関連の取材をすればするほど,「原発と太陽光発電は似ている」と思うようになってきました。 まず,上の広告での敷地面積の

  • 中国は電子書籍の「影の先進国」 - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

    米国を中心に大きな盛り上がりを見せている電子書籍において,「影の先進国」と称されるのが中国です。 例えば,電子書籍の最重要ファクターとも言えるコンテンツ数。米国では,米Amazon.com社の「Kindle」初代機が2007年11月に発売された際,対応するコンテンツの数は9万でした。当時,この9万という数は非常に多いということで話題になりました。 一方,中国で2007年の時点に発行されていた電子書籍コンテンツの数は,なんと60万もあったとのこと。もっとも,厳密には量だけでなく質の比較も必要ですが,少なくとも量だけでも中国電子書籍の進み具合の速さがうかがえます。 中国の出版社が早い時期から電子書籍に取り組んできた背景の一つには,電子図書館の普及があるようです。「2007年末の時点で,大学図書館の75%以上が電子図書館を有していた」(中国電子書籍市場に詳しい関係者)そうです。つまり,出版社

  • 「ニューロ神話」って知っていますか? - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

    先日,脳計測技術に関する取材(詳細は5月3日号,特集に掲載)の中で,「Neuromyths(ニューロ神話,神経神話)」なるものを聞きました。 「人間には,左脳型の人と右脳型の人がいる」「脳の機能は3歳までの幼少期が最も柔らかい」「この期間が,その後の脳の発達に決定的な影響を与える」などなど――。 Neuromythsというのは,脳の働きや機能に関して世界的に流布しているこれらの俗説や偏見をOECD(経済協力開発機構)が2007年にまとめたもので,neuro(神経)とmyth(神話)の造語です。さも定説かのように受け止められている脳の話の多くが実は根拠のない思い込みであり,惑わされることのないように,との内容です(OECDの報告書のサイト,Google Booksでの公開ページ)。 取り上げられているNeuromythsとしては,上記のほかにも, ・「刺激の多い環境こそが,脳の学習機能を高め

  • 直流給電に対する17年前の思いこみ - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

    私は千葉ロッテ・マリーンズという野球チームの大ファンです。この話を知り合いにすると,決まって「住まいはどこ?」と聞かれます。確かに私は千葉県に住んでいます。しかし,千葉県に住んでいるからロッテを好きになったわけではありません。 ロッテが好きな理由は,子供の頃の強い思いこみにあります。私が野球に興味を持ち始めたのは1974年のことです。1974年は巨人の連覇が9で途切れた年で,日シリーズは「中日ドラゴンズ対ロッテ・オリオンズ」という顔合わせでした。ロッテは,この日シリーズを4勝2敗で制し,日一になったのです。その年,8才だった私は「ロッテが一番強い野球チーム」と思いこみ,そして現在に至るわけです。野球に詳しい方であれば,その後の私のつらい野球観戦の歴史を想像できるかと思います(その後,ロッテが再び日一になったのは31年後の2005年のことです)。 このように私は,一度思いこむととこと

  • 職人と技術者はいつ分化したのか――「リベラルアーツ」とUGD - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

    おかげさまで日経エレクトロニクスはこの度,1971年の創刊以来,通算1000号を迎えることができました。2009年3月23日号では「1000号記念特集」の第1弾をお届けしましたが,最新号の2009年4月6日号では「ハードだってオープンソース」と題し,記念特集の第2弾を企画しました。特集の内容については誌をご覧いただくとして,今回は特集に関連して,一冊の書籍をご紹介したいと思います。 まずはその書籍の一節から。 「大昔,村の職人のものづくりは,それ自体が教育であり,産業であり,芸術でもあった。私が高校に進学した頃,私のような大学進学組は殺風景な教室で勉強することを余儀なくされたが,技術職の道を選んだ生徒たちは工作機械,溶接機,電子試験装置など,面白そうなものがたくさんある職業専門学校へ進学していった。私のような生徒は,このコース分けがどこか不公平だと感じたものだ。ものをつくることに対する

  • 小海線のハイブリッド気動車の実力はいかに - 日経エレクトロニクス - Tech-On!

    JR東日が開発したディーゼル・エンジンとモータ,そしてLiイオン2次電池を組み合わせたハイブリッド気動車「キハE200形」に乗ってきました。この鉄道車両は,長野県の小諸駅と山梨県の小淵沢駅を結ぶ小海線に,試験運用という形で2007年7月31日〜9月末日まで運行しています。 当日は,東京駅から長野新幹線「あさま501号」に乗って長野県の佐久平駅に7時41分に到着しました。目的の車両は8時8分発。少し時間があるので,一服しながら待ちます。小海線はエンジンを搭載した気動車が走行する路線です。駅を眺めると,当然なのですが車両に電力を供給する架線はありません。 少し待っていると,時間通りに車両が到着しました(図1)。まずはブレーキ中の音を確認します。エンジン音はせず,機械式ブレーキの「鳴き」や車輪と線路の摩擦音,線路の継ぎ目に発生する打音,インバータの共振音の組み合わせという,電車でよく聞く音です

  • 「乗れるのに,乗ってはいけない」の不思議 - 日経ものづくり - Tech-On!

    『日経ものづくり』2008年10月号の作業が佳境を迎えています。私が今回担当したのは,エスカレータ逆走に関する記事。ご承知の通り,今年5月に名古屋市の市営地下鉄久屋大通駅で,8月には東京都江東区の東京ビッグサイトでエスカレータが逆走する事故が発生しました。その原因を探るべく,エスカレータの設計やメンテナンスに携わった複数の技術者に取材してまとめています。詳しくは,ぜひ9月末にお手元に届く誌をご覧ください。さて,ブログではその一部の先出しとして,今回の取材を通して感じた不思議を採り上げます。それが,タイトルにした「乗れるのに,乗ってはいけない」とする業界の論理です。 どういうことかというと,エスカレータの設計基準を示した建築基準法施行令第129条には,エスカレータの踏段(ステップ)の積載加重という基準が定められていますが,その数字から計算すると,踏段1枚当たりに乗れる人数が大人約1.5人

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