2024 年は、モリサワにとって大切な節目を迎える一年となりました。なかでも、10月に「写研フォント」をリリースしたことは、文字やデザインを支えるみなさんが注目する、大きなニュースになったのではないでしょうか。 今回のFont College Open Campusでは、写研フォントの改刻プロジェクトを牽引された 有限会社字游工房の書体設計士 鳥海 修氏をお招きし、書体設計にかける理念や、これまで関わってこられた書体にまつわるさまざまなエピソードを伺いました。鳥海氏の文字と向き合う姿勢を紐解きながら「なぜこの書体が生まれたのか」という必然性を知ることで、書体を作る人や使う人のヒントとなるはずです。 イントロダクション:写研フォントって?写研フォントとは、株式会社写研(以下写研)が作った写真植字のための書体のことです。デザインも豊富な写研書体は、写植時代には雑誌やポスターなどといった印刷出版