朝日が昇る直前に富士山(中央)の手前に蜃気楼でビルなどが見えた=11日午前5時47分、三重県伊勢市東豊浜町、全日写連野村昇さん撮影 三重県伊勢市東豊浜町の海岸から、富士山と蜃気楼(しんきろう)とみられるビルが一緒に出現し、全日写連の野村昇さん(63)=同県大紀町打見=が撮影に成功した。 撮影は11日。朝日が昇る前の富士山を撮影しようと出かけた。「最初は変なものが写っていると思った。1分間くらいで手前のビルが消えたので蜃気楼と確信した」 野村さんは、郵便局を定年退職後、知人に誘われ、3年前にカメラを始めた。毎月10日ほど撮影に出かけ、今回初めて富士山を撮影できたという。 蜃気楼は、大気と海水の温度差によって海面上に密度の異なる空気層が生まれ、これがレンズの役割を果たして光を屈折させる現象。当時は風が強く、肌寒かったという。