愛ある行動を「自由の侵害」とみなす保守派 歴史をひもとけば、いつの時代にも、人間の命よりも生命をもたないモノを尊重し、健康な子供を酷使するために賄賂を払い、ブラック工場や炭鉱に労働者を送って死にいたらしめる業界の大物はいた。気候変動について知りながら、あるいは知ろうとせず、化石燃料の採掘や燃焼を推進する人もいる。 いつの時代も、富はまず、運命共同体から抜け出る、あるいは少なくとも社会との関係を断てると思えるようになるために使われてきた。金持ちは往々にして保守的だが、保守派は、どんな経済状態であろうと、それ以上に金持ちと手を組む傾向にある。 誰もが自分の身は自分で守らなければならない開拓者だというマッチョな幻想を崇拝する保守派は、すべてがつながっているという考えに怒る。そうした人々は、気候変動をものともしない──自動車や工場からの排出物が、農作物や、海水位や、森林火災などの諸々に影響し、世界