火星移住のサイドビジネスとして始まった この世の驚異の一つというべきなのか、それとも正確を期してこの世の外にある驚異といったほうがいいのだろうか。スターリンクと呼ばれる衛星コンステレーションのことである。現在、通信衛星3335基で構成されており、大雑把に言ってしまえば、現役の全衛星の約半数がこのスターリンクの衛星ということになる。 この半年だけでも平均すると1週間に20基というペースで新しい衛星がこのコンステレーションに加えられてきた。これを構築した企業は、かのスペースXだ。スターリンクは、通信インフラが整備されていない地域でも使える高速インターネット接続サービスとして現在、45ヵ国で提供されている。利用者数は百万人ほどだ。 現在、このシステムのトラフィックの大半はウクライナからのものだ。ウクライナではロシアの侵攻以後、スターリンクが軍事でも民間でも必要不可欠な基幹のサービスになっているの