脳や肉体を健やかに保ちながら長生きする「健康寿命」を延ばすにはどうしたらいいのか? 老化の予防を謳った「医学3.0」を提唱するカナダ人外科医ピーター・アッティアに、健康で幸福な人生を送るために有効な生活習慣を英紙が聞いた。 ピーター・アッティアは20年前、研修外科医として米国メリーランド州ボルチモアにあるジョンズ・ホプキンス病院に勤務していた。 当時の彼は、事故やケガで危険な状態にある患者は手術で救えたものの、循環器疾患やガンといった「緩慢な死」の途上にある人たちの前では無力だった。 「死の訪れを少し遅らせるのが精いっぱいで、彼らの寿命の長さは変えられませんでした」とアッティアは言う。 生活習慣病などによる緩慢な死を防ぐための方法について語るアッティア。スタンフォード大学医学部を卒業後、ジョンズ・ホプキンス病院で外科医として修業を積んだ。2023年3月に出版された『アウトリブ 長生きの科学