「2012 ISSCC」では、昨年に引き続き60GHz帯を用いるミリ波CMOS無線機の発表が続出した。昨年のISSCCでは、東京工業大学、米SiBEAM社、仏CEA-LETIから16QAM(quadrature amplitude modulation)に対応する60GHz帯無線機の発表があったが、どれもRFフロントエンド部までの発表内容だった。今年はRFフロントエンドのみならず、A-D/D-A変換器やデジタル・ベースバンドまでを搭載する集積度の高い無線機が東工大(講演番号12.3)と東芝(講演番号15.8から報告された。実用化に向けて世界的に開発が加速していることがうかがえる。