スマホが鳴った。 深夜一時ころ。ここは研究室の中。 鈴木邦男は、先月ここに配属されたばかりであるが、平均帰宅時間はすでに深夜零時を超えている。 邦男は大きなあくびをしながら、ポケットの中からスマホを取り出した。 「鈴木邦男さんですか?」 「はい、あなたは?」 「わたしは悪魔」 「イタズラならよしてくれ。僕はいまレポートで忙しいんだ」 「なんでも一つ願いを叶えてみせましょう」 「バカバカしい、さあ、切りますよ」 「お待ちください、一度試してみてからでも損はないでしょう?」 「それなら、このひどい眠気をなんとかしてくれ。レポートが進みやしない」 「お安い御用です」 悪魔がスマホ越しに何やら呪文を呟いたと思うと、邦男の眠気はさっぱりと消え飛んだ。レポートもばっちり書けた。 しかしそれ以来、邦男は一睡もすることができなくなった。 ※下記リンクより、一部抜粋。続きはソースで http://www.a