来春卒業の大学3年生の就職活動が本格化する季節。企業の採用面接では、さまざまな質問が学生に投げかけられるが、どう答えてよいか困ってしまうものもある。女子大生にぶつけられる「結婚しても仕事を続けますか?」という質問もその一つだ。 ●「女性の応募者にだけ『結婚』について聞くのは疑問」 都内の有名女子大を今春卒業するA子さんは、1年前に就活していたときの「ある面接」がいまも脳裏に焼き付いている。総合職を志望して大手損保会社に応募し、エントリーシートと適性検査、3回の面接試験を突破して、最終面接まで進んだ。本社ビル上階の会議室に入ると、貫録のある50代以上と思われる男性の面接官が1人で椅子に座っていた。 いくつかの質問のあと、面接官は「結婚願望はありますか?」とたずねてきた。「あります」。A子さんが答えると、面接官の声は重くなり、「35歳になったとき、ご主人とお子さんがいても、仕事を続けますか?」