全国のJR線や私鉄で後を絶たない「人身事故」。その多くが自殺とされている。 しかし、こうした人身事故は鉄道会社はもちろん、乗客にとっても電車の遅延を引き起こす迷惑な出来事。場合によっては鉄道会社から損害賠償を請求されることもあるのに、なかなか減らないようだ。 ■大都市、ラッシュ時の人身事故ほど損害賠償額は上がる JR東日本は、電車の人身事故による損害賠償請求は「ケース・バイ・ケースです」と話す。ホームからの転落などによる事故を含め、人身事故が起こった場合、その本人や遺族に必ずしも損害賠償を請求するわけではないが、「しない」ともいえないという。 一般に、鉄道会社が遺族(亡くなっていない場合は本人)への損害賠償は、車両や駅施設などに損害が生じたときの修理代や電車を止めたことに対する営業補償、特急料金などの払い戻し、振替乗車によるなどで生じた他の鉄道会社からの請求額や振替輸送ができない場