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ブックマーク / www.ritsumei.ac.jp (5)

  • ヒュームの道徳哲学における規範的コミットメント

    背景ともくろみ ヒュームは、われわれの行なう道徳的な善と悪との区別が知的な能力の行使すなわち認識作用に由来するのではなく、善と悪との区別が行なわれる時に見出されるものは、特有の種類の快苦の感情が生起するという事実以外に何もないと主張した。してみると、ヒュームの道徳哲学は、われわれの道徳意識のあり方を事実の問題として解明する、道徳の自然史であると考えられよう。確かに、彼の道徳哲学のなかで最も注目すべきであり、現に注目されてもきたのは、その正義論、すなわち、われわれの生活する社会的世界を支える基的な諸規範が利益の感覚に導かれた人為に由来するものであることを解明した議論である。 一見、このような自然史的探究としての道徳哲学は、人びとの道徳意識を、現にある通りのしかたで示すのみであり、そのあり方をよしとするような、あるいは逆にそのあり方を批判し、よりよい方向に導こうとするような、規範的な含みを

  • Cultivating Humanity

    * Martha C. Nussbaum, Cultivating Humanity: A classical defense of reform in liberal education (Harvard University Press, 1997) Multiculturalism and Classical Ideas of Liberal Education: A review essay on Martha C. Nussbaum's Cultivating Humanity: A classical defense of reform in liberal education (Harvard University Press, 1997) I. 大学批判と文化の多元性 それぞれの社会、それぞれの時代において、大学はさまざまな機能を果たすことが期待され、そして、その機能が十

  • 遂行的発話の言語哲学と社会哲学(ハンドアウト)

    伊勢俊彦(立命館大学文学部) 2000年11月29日 立命館大学国際言語文化研究所プロジェクト研究BII「言語と文化」研究会において 要旨 意味の体系にとって、現実の状況での言語使用はその限界の外にある。サールらは、言語行為概念を用いて、使用の体系的理論の構築、さらには意味の体系への再吸収を図ってきた。しかし、外部的なものを体系に回収しようとする試みは新たな外部的な要素の発見に導く上、回収の試み自体完全ではあり得ない。重層的で消去不可能な言語の外部からの条件づけを、近代の社会システムの形成を見通したヒュームの哲学の視点から解明する。 1 言語行為、遂行的発話の概念 文(記号列)と命題(意味ないし情報内容)は区別される。言明(・・・と述べること:文を有意味なしかたで用いながら、ある意図をもって人が行なう)はこれらとはさらに異なる。 単にことがらを表象するのではなく、それを肯定する意志的

  • 05’†‘º@³****

    43 ●● ヒューマンサービスと社会学 ― 相互作用としての対人援助を記述する手法 ― 中 村   正 Ⅰ 社会的交換としてのヒューマンサービス 者の倫理基準作成などが非対称性に関して意識 される必要がある。 社会福祉分野,医療・看護分野,心のケアに かかわる心理臨床分野,長寿社会のヘルスプロ モーション分野,育児や保育などの家族支援分 野,生涯学習時代に対応した教育,雇用流動化 に対応したキャリア開発分野など,ヒューマン サービスと総称できる領域が急速に拡大してい る。21 世紀は「ケア産業の時代」とまでいわ れている(広井 19971, 2000,中村 2001a) 。 この背景には,少子高齢社会,長寿社会,危 険(リスク)社会などと呼ばれるマクロな社会 変動がある。従来は,公的あるいは準公的制度 によって提供されてきた対人援助のための諸活 動が,社会の変化とともにヒューマンサー

    gauqui
    gauqui 2011/03/20
    ヒューマンサービスと社会学(pdf)
  • BIindex

    ■定義 大まかには、「ベーシックインカムとは、個人ベースで、資力調査および就労要請なしに、すべての人に無条件であたえられる所得」(Basic Income Earth Network=BIENのHPより)とされますが、現代のベーシックインカム論壇では、従来の政策やプログラムに比して「無条件性」が強いように思えるものはほとんどが議論の対象となっています。むしろ、給付要件の緩和・制度上での個人主義化・市場優先といったいくつかの志向性こそがベーシックインカム論壇の通奏低音と言えるでしょう。 BIに関する議論を整理したものとしてこれまでのところもっとも包括的な見取り図を提供しているFitzpatrick 1999(Freedom and security : an introduction to the basic income debate, New York : St. Martin's Pr

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