いつも私たちの身近にある書体-明朝体は果たしてどれ程認識されているのでしょうか。日本の書体デザイナーである小宮山博史氏が先日その豊富なフォントに関する知識をもって訪台されました。伝統的に見える明朝体が元々は西洋文化から生まれ、東アジアで広まったというのです。 そうなると、フォントにまつわる時代背景を知りたくなりますね。それでは小宮山先生と一緒に19世紀の上海活字印刷史を研究されている蘇精先生を訪ねてみましょう。先生方の出会いは、私たちに明朝体がどのように東アジアの書籍に変化をもたらしたのかを教えてくれるでしょう。 書体史に関して深く研究されてきた小宮山先生と、長年に渡り19世紀の中国における西洋式活字印刷技術の発展に注目されてきた蘇精先生ですが、お二人はそれぞれ違う道を辿りながらも、行き着く先は同じで、一人は書籍への興味から木彫で糸綴じされた中国語の本が西洋式の活字印刷で平綴じになっていく