マティアス・マルティネス/ミヒャエル・シェッフェル著 『物語の森へ 物語理論入門』(法政大学出版) (ナラティヴ研究会での報告) 物語はつぎのABに分けられ、さらにそれは6つに分けられる。 A語られる(架空の)物語世界(筋) (1)出来事(モチーフ):筋立ての基本単位 (2)事件:出来事が時間的継起の順に並べられたもの。 (3)お話:出来事がさらに因果的関連をもって並べられたもの。 (4)筋の図式:お話の大まかな図式。 B物語ること(呈示) (5)物語:テキストの中の順番でならべられた出来事。時間順とはちがう構成をもつ。 (6)物語行為:お話の呈示と特定の言語による提示方法と手法(たとえば語りの状況・文体) 呈示の三つの範疇(ジェネットによる) 時間:物語の時間と事件の時間との関係 叙法:媒介性の度合いと語られるものの視点設定。 態(voix声):物語るとい行為。行為は物語る主体と語られる