「ゼロになったことは本当に感慨深い。行政の力だけでなく、民間の方が協力してくれた」。今年4月1日現在の待機児童がゼロになったと発表した横浜市。20日に記者会見した林文子市長は、保育関係者に感謝しながらも、「今回のゼロは厚生労働省の定義に基づいたゼロに過ぎない。希望する保育所に入れない児童はまだいる」と、課題は残っているとの認識を示した。その言葉通り、市内には「市民感覚とズレがある」とこぼす母親たちもいる。 市こども青少年局によると、認可保育所への入所申込数は4万8818人と昨年よりも3111人増えたが、認可保育所の新設などによって受け入れ枠が拡大したため、入所児童数は4万7072人と3740人増えた。このため、入所待ちの児童数は、昨年よりも629人減の1746人となった。 市は、厚労省が定めた基準に基づき、入所待ちの児童数1746人から、横浜市独自の基準で認定している「横浜保育室」などに入