古くから知られる性感染症「梅毒」の患者がいま、急増している。昨年は前年比1000人増、今年だけでも300人を超えている。国が注意喚起をしているが、専門家はコンドームの使用だけでは万全ではないと警鐘を鳴らす。 《梅毒》 梅毒感染者との性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによってうつる感染症。原因は「梅毒トレポネーマ」という病原菌で、病名は症状にみられる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来する。感染すると全身に様々な症状が出る。( 厚生労働省 ) 年間1600人→2600人に急増、目立つ女性の感染 国立感染症研究所(感染研)のデータ によると、日本の梅毒患者は2010年から増加傾向に転じ、14年の1671人から15年は2638人に急増した。女性の増加が目立ち、15年10月時点では前年同期比2倍の574人に。このうち76%を15~35歳が占めている。 梅毒感染、女性が倍