「山月記」は古代の中国を舞台にした作品なので、平均的な読者には調べなければ何のことだか分からない用語や地名が沢山出てくる。 中島敦 山月記 もちろん、「山月記」の文学的な内容は、小説が古代の中国を舞台にしている事だけ分かっていれば理解できるが、しかし改めて読んで見ると、このような用語や地名は結構ある。 「山月記」は漢文調で書かれていることもあり、結構読み飛ばすような読み方をされるから、このような部分は多くの場合見過ごされてしまう。 つまり、普通の読者にとって、「山月記」は、いつ、どこで、だれが何をした話なのか、具体的なことが分からない。 それで何か問題があるか、というと特にないが、しかし「山月記」を一行一行読んでいくと、これらの調べないとわからない部分が気になってくる。 そこで、「山月記」に出てくる、中国史関係の用語や地名などを調べてみた。 僕は大して古代中国史には興味がないので(中国の近