客家系ジャマイカ人 少数者の新視点を創造 【賀数章子通信員】移民の多さで知られる沖縄県民だが、「東洋のユダヤ人」と呼ばれ、さらに長い移動の歴史を持つのが客家人。ワシントンに住む客家系ジャマイカ人、ラリー・チェンさん(59)もその一人である。 1949年、ジャマイカ島のセント・アン教区で長男として生まれた。父がいとこを頼ってジャマイカにやって来たのが27年。数年後、親が決めた結婚のためいったん中国・広東に戻り、再び夫婦で戻ってきた。 現地のパトワ語と客家語の生活だったが、英語教育を重んじカトリック学校に通わされた。「元は先祖崇拝だったが、現地に溶け込み成功するための選択でした。結果3人の姉と私はカトリック教徒となった。少数移民の家庭に生まれ、大多数黒人の島社会に育ち、異質者の私は周りに溶け込みたい一心だった」という。 「忠実なカトリック信者になったものの、次第にそれが私の存