ブレイディみかこさんの待望の新刊『女たちのポリティクス』が発売になりました。アメリカ初の女性副大統領になったカマラ・ハリスや、コロナ禍で指導力を発揮するメルケル(ドイツ)、アーダーン(ニュージーランド)、蔡英文(台湾)といった各国女性首脳。そして東京都知事の小池百合子。政治という究極の「男社会」で、彼女たちはどう闘い、上り詰めていったのか。その政治手腕を激動の世界情勢と共にブレイディさんが鋭く解き明かします。本日は本書の「はじめに」からご紹介します。 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗元会長が、女性蔑視とも受け取れる発言で辞任した。このニュースは英国でもBBCなどで報道されたのだが、それを見て、思わず「えっ」と驚いたのは元会長が83歳のご高齢だったことだ。彼が生きてきた年数は、日本の国政で女性参政権が認められてからの年数より長いのだ。 日本で女性が参政権を行使したの