ショルツ政権の完璧な敗北 4月7日、かねてよりの争点であった「ワクチン義務化」法案が、国会で明確に否決された。これは独ショルツ政権(社民党)が果敢に進めてきたものであったため、否決は政府の完璧な敗北と解釈された。 ワクチンまでが政治の争いに利用されているのは納得できないが、実際にはそうなっている。特に、カール・ラウターバッハ保健相(社民党)は全身全霊でワクチン義務化一本槍。氏は前身が医師で、過去に疫病学の研究にも携わっていたという経緯もあり、とにかくメルケル政権の時よりずっと、専門知識を持った政治家としてトークショーに出突っ張りだった。そして、国民にコロナの恐怖をしっかりと植えつけた “功績”を買われたかのように、昨年12月、現政権が成立した時、保健相に抜擢されたわけだ。 テレビニュースでは、ワクチンキャンペーンの一環として、そのラウターバッハ氏が、ワクチン接種会場を訪れた人に自ら注射を打