アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が売却を決めたアリコ・ジャパンの買収が難航しそうだ。事実上の国有化となったAIGが日本で事業を展開するアリコやAIGスター生命、AIGエジソン生命の保険料収入は3社合わせて2兆1393億円と、国内大手に匹敵する。なかでもアリコ・ジャパンは知名度が抜群で、食指を伸ばす国内外の保険大手は少なくないとされた。ところが、「高い買い物になり兼ねない」(大手生保の関係者)、場合によっては「誰も手を挙げないかもしれない」とささやかれ始めた。 アリコ買収で一気に規模拡大 米AIG本社は2008年10月3日、アリコ・ジャパンやAIGスター生命、AIGエジソン生命を売却する意向を発表した。アリコだけでも、その保険料規模は約1兆5000億円。買収額が1兆円超ともいわれる「大型合併」のゆくえに、保険業界はにわかに揺らぎはじめた。 保険離れが進んで減収傾向にある国内