『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を見てきた。 『スター・ウォーズ』シリーズには以前から「父性の失敗」というモチーフがあるのだが、この『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は父性の失敗、とくに父子関係の悪化を突き詰めまくった作品である。アナキンは処女受胎で生まれ(つまり父親がいなかった)、前三部作では息子が悪に堕ちた父と対決するという内容だった。前作『フォースの覚醒』ではハン・ソロが非行に走った息子に殺害されている。『ローグ・ワン』ではヒロインの実父と養父の両方が殺害されている。さらに今作では、前三部作では父に反逆する息子であったルークが、実は養父的役割を果たしていたカイロ・レンを悪の道に走らせるきっかけを作っていたことが明らかになる。とにかく生んでようが育てていようが「父親」的なるものがボコボコにされる。レイはハン・ソロともルークとも一応、疑似父娘的関係を築いていたのだが、ハン・ソロは死