昔から、日本人が当たり前のように食べつないできたみそ。「みそは医者いらず」など、健康と結びつけたことわざも少なくない。発酵学の第一人者・東京農業大学名誉教授の小泉武夫さんは、食に関する著作が100冊以上あり、「発酵仮面」のあだ名がつくほどの大の“発酵食好き”だ。なぜ、みそはそんなにすごいのか、ご自身の食体験や最近注目されている科学的な知見も含めて語っていただいた。 「みそ汁を飲むと、からだが喜んでいるのがわかるね」 ――全国の大学で学生を指導し、講演や執筆、メディアへの登場と大活躍されていて、さぞやお忙しいでしょうに、肌つやがよく声にも張りがあって、失礼ながら御年73歳にはとても見えませんね。 小泉 そうでしょ。自分でも若いと思いますよ(笑)。これは、まさしく、みそ汁と納豆のおかげです。何十年と毎日みそ汁を飲んでいますからね。たまに飲みそびれていると、何か不安な感じになる。何か足りないよっ