アベノミクスによる円安と株高で、日本経済が活気づいている。今年に入り、日経平均株価は一時5割以上も上昇。そうした株高=富裕層の出動というわけで、消費市場にもその波及効果が出てきた。 例えば図表1にもあるように、百貨店高額品部門(美術、宝飾、貴金属)の既存店売上は、昨年9月以降8カ月連続の対前年同月比プラスとなり、特に今年3月15.6%増、4月18.8%増と、尻上がりの好調ぶりを見せている。 もっともこの高額品部門の売上シェアは、百貨店売上全体の5.5%を占めるにとどまり、さほど大きなインパクトを持つわけではない。実際、4月の百貨店の全体売上は対前年同月比0.5%減となり、4カ月ぶりにマイナスへと逆戻りした。 一方、国民の生活購買意欲を示す全国スーパーの既存店売上は、4月で同1.9%減。前月の3月を除いて13カ月連続の対前年同月比割れである。コンビニエンスストアのそれも2.6%減で、こちらは