「ミシシッピには金鉱がある!」この噂に人々は熱狂した。ルイ15世の時代、フランスはアメリカ・ミシシッピ川流域を中心としたルイジアナを植民地としていたが、当時は資源も産業も乏しい荒れ野。ミシシッピ会社はその独占開発権を持つ国営企業だが、実態のないペーパーカンパニーだった。ところが政府が、金鉱を掘り当てたなどと宣伝して、この会社の株式の販売を始めたところ大人気となり、株価が急上昇する。株式や不動産などの価格が、実態から乖離(かいり)した水準に跳ね上がるバブルの発生だ。 1720年に起こった「ミシシッピバブル」は、チューリップの球根が高値を呼んだオランダの「チューリップバブル」、イギリス政府が売り出した南海会社の株価が暴騰した「南海泡沫事件」と並ぶ世界三大バブルの一つだが、その規模と経済に与えた影響は桁違いに大きかった。 ミシシッピバブルの首謀者はジョン・ロー、時の財務総監であり、「バンクロワイ
中央アジア、ウズベキスタンとカザフスタンにまたがる塩湖、アラル海は、かつて世界第4位の湖水面積を誇っていた。しかし、旧ソ連時に行われた灌漑(かんがい)政策などが原因で水位が急激に低下し、面積は50年間でおよそ10分の1に縮小。生態系へのダメージ、湖底の表出と砂漠化など、「世界最悪」といわれるほどの深刻な環境破壊をもたらした。2014年にはついに、アラル海が「消滅」したと報道され、最悪の結果を迎えたかのような情報が流布した。しかし、アラル海の湖水が一部ながら残り、中には水位が復活しているエリアもあることはほとんど知られていない。アラル海は今、どうなっているのか? 現地事情に詳しい地田徹朗・北海道大学スラブ研究センター助教に最新の現状を聞く。 世界に激震、「アラル海消滅」のニュース 14年10月、かつて世界第4位の面積を誇った中央アジアのアラル海が「ほぼ消滅」した、あるいは「消滅」したというニ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く