アメリカ・ペンシルバニア州のフィラデルフィア市で、キャッシュレス決済のみを受けつける店舗を禁止する条例案が成立した。現金以外の支払い手段を持たない貧困層などの弱者に配慮した形だ。同様のルールを検討する都市もあり、キャッシュレスを進めたいビジネス界からは不満の声が出ている。 ◆銀行口座もない家庭。電子決済とは無縁 この条例案は2月に市議会で可決され、すでに市長が署名済みだ。7月1日から施行され、違反したビジネスオーナーには最大2000ドル(約22万円)の罰金が科される。ほとんどの小売店が対象となるが、駐車場の支払い、コストコなどの会員制クラブ、ホテルやレンタカー会社などクレジットカードでのデポジットが要求されるビジネスには適用されない。 世界的なキャッシュレスの流れに逆行している感もあるが、実は同様の法案がニュージャージー州でも可決されており、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ、シカ