「こりゃあわしが釣った!」と言うに決まっています。 「今度はいつ行きますか?」と釣りを始めて間もない釣り人が訪ね来て、次回の釣行日を探ってまいります。 この釣り人、車を持たぬ上釣りのことなどかなりおぼつかない事もあって、浪士様の事を籠かきのインストラクター扱いとしてまいります。そうです釣場に運ばせた上釣り方を教えろと言うわけですから随分と厚かましい釣り人もあったところで御座います。 浪士様といえば、そうは申しましても敵は素人同然、何を言ってもどう振舞おうと赤子の手をひねるようなものですから、便利に暇つぶしのおもちゃにしてまいります。 この御仁、同じ様なスタイルで釣りをいたしましたのは10回ばっかり、駆け出しとはこのことで釣果は伴いませんが、釣りが面白くてしょうがありません。やいのやいのとキツツキの様にせっつくので御座います。 ここはしぶしぶ、あんたが言うから付き合うかともったいぶりまして、