新年が明けてから今年最初の展覧会は京都国立近代美術館で開催される「世紀末ウィーンのグラフィック」に決めていました。近代美術館には12月にも訪れていて、藤田嗣治の回顧展の会期末でした。その記事も書こうかと思っているうちに年末からにわかに仕事が忙しくなってきて、書けずじまい。会期も終わってしまっていましたし。 それはさておき、京都国立近代美術館は以前からグラフィック関連の収集を意欲的にすすめていて、今回の展覧会もすべて2015年に一括購入したコレクションになります。もとはアパレル会社の創業者がこれもまた一括購入したもので、それを購入したという経緯があるのですが、その数360点あまりと膨大な量です。いわゆる絵画や彫刻などのメインとも呼べるの芸術を収集する人は多いと思いますが、グラフィックにまつわるものは展覧会カタログにも書かれていますが、いわば「周辺物」です。雑誌、本の装丁、その原画、スケッチ、
