震災と原発事故のあと、福島県ではイノシシの捕獲数が急増していましたが、昨年度は一転して前の年度のおよそ半分まで大幅に減ったことが県のまとめで分かりました。県はイノシシの間でブタの伝染病=豚熱の感染が広がり、個体数が減ったとみています。 福島県では、震災と原発事故の影響で住民が避難したことでイノシシの生息範囲が広がり、捕獲数も増え続けました。震災前の平成22年度は3736頭でしたが、2年前の令和2年度は3万5698頭と10年余りで10倍近くにまで急増しました。 これに伴い、農作物が荒らされるなどの被害も増え、ここ数年の被害額は年間およそ1億円に上ります。 県は自治体や猟友会と連携して駆除を進めてきましたが、昨年度の捕獲数は1万8767頭で、一転して前の年度のおよそ半分まで大幅に減ったことが県のまとめで分かりました。今年度の捕獲数も8月末時点で2851頭と、前の年度の同じ時期の7割にとどまって