12年度から完全実施される中学校の新学習指導要領に「新聞活用」が明記されたことを踏まえ、今回、中学の国語B(応用)に新聞記事を読ませて読解力をみる問題が初めて出題された。太宰治の生誕100年にまつわるニュース記事と、読書に関するコラムを掲載した架空の新聞を読んだ上で、設問に答えるという内容。 二つの記事の書き方の違いを選ばせたところ、「記事は事実を中心に客観的に書いているが、コラムは事実だけではなく書き手の意見や感想も交えて書いている」という正答を選んだのは50.2%にとどまった。客観的な文章と主観的な文章の区別がつかずに戸惑う生徒が多くいたとみられ、文科省は「さまざまな文章に触れさせる必要がある」と指摘している。【井上俊樹】