中国製じゃなかった!?正倉院の碁盤、朝鮮半島製の可能性 中国の唐時代の碁盤とみられていた正倉院宝物の「木画紫檀碁局」が、朝鮮半島で作られた可能性があることが、宮内庁正倉院事務所の調査で分かった。 碁盤は1辺約49センチ、高さ約13センチ。表面にはシタンの薄板が張られているが、本体には朝鮮半島で木簡や工芸品の部材として多用された松とみられる木材が使われていた。松であれば正倉院宝物で唯一の使用例となる。 象牙などを使った装飾華やかな木画紫檀碁局は、数ある宝物の中でも優れた作品として知られる。碁盤の手前には亀、相手側にはスッポンをかたどった木製の碁石入れの引き出しがあり、一方を引くと、反対側の引き出しも自動的に押し出される構造になっている。 引き出し内部の部材に松ヤニのような物質がにじみ出ていたほか、中が空洞の構造なのに重量が約4キロと重いことなども、松の特徴と一致した。 調査した同事