森友・加計問題で追い込まれた安倍晋三首相の突然の解散。小池百合子・東京都知事の新党結成で加速する野党再編。混沌(こんとん)とした政治の底流には、一体何があるのでしょうか――。 国際政治学者の三浦瑠麗氏(37)は「解散の大義」を問う野党に疑問を呈しつつ、「改憲への流れは止まらない」と予測します。 この解散・総選挙に「大義がない」という批判があります。でも、時の政権がアジェンダ(課題)を設定し、国民に信を問うのは当たり前のこと。安倍政権は経済政策や安保政策を前面に出し、野党は森友・加計学園問題の追及を訴えました。どちらが国民の支持を得るのかの戦いです。 小池百合子・東京都知事の新党は「寛容な改革保守」を掲げています。私は保守二大政党制論者ですが、小池新党は自民党との対立軸に「しがらみのない政治」を据えようとしている。短期的な選挙戦略としては成功するかもしれないけれど、政権を取れば自分たちも利権