2019年9月10日、打ち上げを待つH-IIBロケット8号機。青い空、青い海、寄せる波、南国の濃い緑と白い砂浜。「世界一美しい発射場」と呼ばれる。 9月25日、H-IIBロケット8号機が、夜空を一瞬で昼に変え、轟音と共に飛び立った。搭載していた宇宙ステーション補給機「こうのとり」8号機は軌道に乗り、打ち上げは成功。当初予定された9月11日の打ち上げは、移動発射台で火災が発生するという前代未聞の事態で中止となったものの、迅速な原因究明と対策によって予定期間内に打ち上げることができた。H-IIAロケットと合わせると42機連続打ち上げ成功となる。 種子島宇宙センターから初のロケットが飛び立ったのは1968年9月17日。半世紀が経過し、2020年度には新しいロケットH3が飛び立とうとしている。種子島の歴史と未来、ロケットを打ち上げる難しさと醍醐味について、JAXA種子島宇宙センター藤田猛所長にお聞