バイコヌール宇宙基地で打ち上げを見守った母親の浩子さん(74)は、少年時代の古川さんをこう振り返る。悪い怪獣をやっつけるという単なる勧善懲悪の物語ではなく、時には「怪獣の言うことにも一理ある。あれは人間が悪い」と、より深くストーリーを味わっていたという。 セブンになりたい――。その思いは、宇宙飛行士になってからも続いている。米航空宇宙局(NASA)が今回の飛行前に作製したポスターには、国際宇宙ステーション(ISS)で一緒に滞在する6人の飛行士がISSから飛び立つ様子が描かれている。古川さんは「他の仲間は恐らくスーパーマンをイメージしていたと思うが、私はセブンを心の中でイメージして飛んでいた」と明かした。