東京電力福島第1原発事故後、国が「年間被ばく線量1ミリシーベルト」と定めた除染の長期目標をめぐり、丸川珠代環境相が講演で「何の根拠もなく時の環境大臣が決めた」などと発言した問題で、放射線の専門家からは9日、「根拠はある。発言の真意がよく分からない」といぶかる声が上がった。 鈴木元国際医療福祉大教授(放射線疫学)は、1ミリシーベルトの目標は「事故で出た放射性物質と共存する状況にあって、年間1~20ミリシーベルトの幅で適切な防護をしながら長期的に1ミリシーベルトを目指すという国際放射線防護委員会(ICRP)の考え方に基づく」と指摘。