オミクロン株が猛威をふるい、未だ止まぬ新型コロナウイルス禍。東京大学名誉教授の黒木登志夫氏は第5波やSARSの終息の経緯から「ウイルス禍の終わり」を考察する。 オミクロン株が猛威をふるい、未だ止まぬ新型コロナウイルス禍。東京大学名誉教授の黒木登志夫氏は第5波やSARSの終息の経緯から「ウイルス禍の終わり」を考察する。 ※本稿は『Voice』2022年3月号より抜粋・編集したものです。 天然痘以上の感染力のデルタ株“Now this is not the end. It is not even the beginning of the end. But it is, perhaps, the end of the beginning.“ 1942年秋、エジプトのエル・アラメインの戦いで、ベルナルド・モンテゴメリ将軍の率いるイギリス軍は、「砂漠の鬼将軍」といわれたエルヴィン・ロンメル将軍のドイ