「日本のメディアの多くは、日本のIWC脱退を『外国が日本を批判している』という構図で捉えているが、その政治的背景には触れていない」と語るマクニール氏 昨年末、日本政府はIWC(国際捕鯨委員会)からの脱退を表明、商業捕鯨の再開に向かっている。NHKの世論調査によると、半数超がIWC脱退を「評価する」と答えたが、国際社会からは根強い反発がある。 食文化という繊細な要素を含むこの問題を、日本で活動する外国人ジャーナリストはどう見ているのか? 「週プレ外国人記者クラブ」第137回は、英紙「インデペンデント」などに寄稿するアイルランド出身のジャーナリスト、デイヴィッド・マクニール氏に聞いた――。 *** ――日本の捕鯨が厳しくバッシングされている背景には、何があるのでしょうか? マクニール 記憶に新しいところでは、アメリカのドキュメンタリー映画『ザ・コーブ』(2009年)が描いた、日本の沿岸地域での