日本が世界に誇る紛争解決請負人・伊勢崎賢治氏はかつて、憲法は一言一句変えてはならないと考えていた。しかしそれから十数年が経ち、今は改憲しなければマズイと考えている。いったいなぜ? 「改憲的護憲」を唱えるジャーナリスト・松竹伸幸氏と、真正面から徹底討論! 「護憲」のジレンマ 伊勢崎: ちょうど1年前(2017年)の5月3日に、安倍首相が「憲法第9条をそのままに、自衛隊を明記する」という加憲案を発表しました。 どのような追加の条文を考えているのかはわかりませんが、これがもし実現して全世界に英語で発表されたら、日本語特有のニュアンスのごまかしが効かなくなり、「法理」の完全崩壊が暴露し、ホント、僕は日本人をやめたくなるので反対です。 だからといって、「護憲」つまり憲法が今のままでいいとは僕は考えていません。 だって、「護憲」は9条の条文を護るために、自衛隊を解釈で合憲化してきた。実質、それは現状の