辻田 真佐憲 @reichsneet 文筆家。政治と文化・芸術の関係を調査しています。近刊『たのしいプロパガンダ』(イースト新書Q)、『ふしぎな君が代』(幻冬舎新書)。連絡先reichsneet@gmail.com
義家弘介さんが副大臣に就任しましたが、ここでわたなべ志穂先生の『ヤンキー愛を誓う』(フラワーコミックス、2006)をご覧ください。ヤンキー先生が教え子と結婚するまでを事実を元に描いたフィクションですが、美化されすぎだろ。体罰シーン有。 http://t.co/MTLkJx674Y
『日本「南京」学会』とは、日中戦争における南京事件の「研究」をおこなっていた団体だ。会長の東中野修道氏は、『たかじんのそこまで言って委員会』で南京事件の否定論を主張して、一部の注目を集めたりもした。 しかし東中野氏は2007年から2009年にかけて名誉棄損裁判で完敗。団体自体も南京事件はプロパガンダだと結論づけて2008年に活動を停止し、2012年に解散した。関係者を2011年に朝日新聞が注釈なくとりあげたこともあったが、かつての影響力は薄れてきている。 日本「南京」学会という団体が何の注釈もなく記述されている件 - 法華狼の日記 日本「南京」学会は「学会」と称してはいるが、日本学術会議の協力団体ではなく*1、あくまで自称にすぎない。しかも名誉毀損裁判で敗訴し、ある判決文では「学問研究の成果というに値しないと言って過言ではない」とまで激しく批判された東中野修道会長がひきいている。権威がない
日中戦争下の1940(昭和15)年、国内外から集めた石を土台に造られた宮崎市の「平和の塔」について中国・南京市の民間博物館が今月下旬に来日し、土台に組み込まれた南京産とみられる礎石3個の返還を宮崎県などに求めることが分かった。塔の礎石の返還要求は初めて。友好の象徴とされてきた平和の塔については、礎石の一部が旧日本軍の略奪品に当たるのではないかとの指摘もあり、県や市民団体は対応に苦慮している。 【話題】なぜ?「南京大虐殺」が世界記憶遺産に登録 宮崎県日中友好運動懇談会によると、来日メンバーは「南京民間抗日戦争博物館」の館長やメディア関係者。懇談会と中国の民間団体が昨年、戦後70年の節目に交流事業を実施しようと情報交換した際、塔の歴史を知った博物館側から返還を求めてきたという。 塔の歴史を検証する宮崎市の市民団体「『八紘一宇(はっこういちう)』の塔を考える会」によると、塔の土台には1789個
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2013年に大英博物館で大規模な春画展が開催されましたが、日本への巡回展はなかなか実現しませんでした。紆余曲折の末、2015年5月、ついに永青文庫での開催を発表。そして今日、9月19日からはじまった春画展の紹介です。 永青文庫:9月19〜12月23日 細見美術館:2016年2月6日〜2カ月間
途上国など諸外国の青年を受け入れ、働きながら技能を身に付けてもらう「外国人技能実習制度」。厚生労働省によると、2014年末で全国には16万7641人の外国人技能実習生がいる。 ただし彼らの労働環境は、決して整っているとはいえないようだ。9月30日に公表された資料によると、2014年は全国の実習実施機関のうち3918事業場で労働基準監督署の監督指導を実施したが、このうち76.0%にあたる2977事業場で法令違反が認められたという。 月額5万円で契約締結し、それすら支払わない会社も 違反内容で最多だったのは「違法な時間外労働など労働時間関係」で25.8%。ある会社では日本人労働者には36協定どおり時間外労働の上限を月80時間としていたが、実習生には恒常的に月100時間超の時間外労働を行わせ、120時間に達していた人もいた。 このほか違反内容としては、「安全措置が講じられていない機械を使用させて
強制ではないことの意味を考える 2015 年 4 月 21 日 1、 「朝鮮人強制連行の嘘」という嘘 今日、 「朝鮮人強制連行の事実はない」 「朝鮮人強制連行は虚構である」といった宣伝が 無視できない影響力を持つようになってしまった。そうしたなかで、戦後補償問題の解決 や植民地支配の反省確立の活動に関わる人びとには、しばしば「強制連行はあったのか、 なかったのか」との質問が寄せられることになる。この問いに答えるとするならば、 「朝鮮 人強制連行はあった」である。この答えの根拠となる歴史研究、関係者の証言は多数存在 する。しかし、この答えのみでは満足せず、さらに「では、強制連行はどの程度あったの か」とさらに聞く人びともいる。こうした疑問が発せられるのは、自ら望んで日本に働き に来た朝鮮人に関わる史料や証言が存在することが関わっているだろう。この点について は 「少なくとも国民徴用令の発動
多文化間精神医学会の雑誌『こころと文化』第13巻2号の特集に寄稿した拙論を、本サイトに公開します。 掲載版から少しだけ修正を加えていますので、もし引用などされる場合はご注意ください。 なお、ヘイトスピーチやレイシズムに関するより詳細な精神分析的理解に関しては、『atプラス』21号に書いています。また、その他の論点については、『図書新聞』3175号や『図書新聞』3216号にも書いています。こちらもぜひ御覧ください。 atプラス21 レイシズムの中の居心地悪さ――「行動する保守」にみられる享楽の病理 1. 現代日本のレイシズム 2013年の新語・流行語大賞のトップ10に「ヘイトスピーチ」という言葉が踊った。新聞やテレビをはじめとした各種マスコミでもヘイトスピーチに関する報道が行われ、この言葉は一気に知名度をあげた。ヘイトスピーチとは、直訳すれば「憎悪表現」となるが、その本質は差別扇動である。つ
先日取り上げた、鄭忠海「朝鮮人徴用工の手記」を読了。 筆者の鄭忠海氏は1919年生まれ。1944年に徴用によって広島の東洋工業に動員。翌年の原爆投下により被爆し、終戦後に帰国した。この本は、在韓被爆者渡日治療活動に携わっていた井上春子氏が、鄭氏の手記を見せてもらったことがきっかけで出版に至ったものだ。 古庄正ほか「朝鮮人戦時労働動員」によれば、本書は岡田邦宏や西岡力、杉本幹夫などによって「強制連行否定論」の根拠にされているという。また、毎度お馴染み(?)「強制連行論のイザヤ・ベンダサン」*1こと鄭大均氏も「在日・強制連行の神話」でこの本の一節を引用し、「それを読む限り『強制連行』という言葉は事実を歪めているという印象を受ける。」*2と述べている。 実際本書を読んでみると、鄭忠海氏は被動員者としては(被爆したことを除いては)比較的恵まれた環境だったようだ。食事もそれなりに充実していたようだし
「〜であるはずなのにそうでないから虚偽」論法はネット右翼が好む典型的なものの一つです。「強制連行されたのなら/虐殺されたのなら戦後日本人への暴動が起きるはず」「戦況が悪化しているのに呑気に兵が日記を残すはずがない」というように。http://t.co/aouQnwuVBi— deadletter (@deadletterjp) 2015, 10月 6 上で指摘されたネット右翼の論法を適用すると、米軍の日本への無差別爆撃も否定できるよな。 そんな非道なことを行ったのなら、日本の子どもが占領軍の兵士とのどかに交流するはずがない。東京大空襲をを指揮したはずの将軍が日本政府から叙勲されるはずがないから、東京大空襲はなかった。など色々言えるな。
さて、少し前に予告したように、今回から何回かに分けて鄭大均「在日・強制連行の神話」(以下「〜神話」と略す)について検証していきたいと思う。 在日・強制連行の神話 (文春新書) 作者: 鄭大均出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/06/22メディア: 新書購入: 2人 クリック: 94回この商品を含むブログ (43件) を見る この「〜神話」を取り上げる理由はいくつかあるのだが、ひとつには「私が共感するのは『強制連行』論よりは、それに対する批判のほうであり、『強制連行』という言葉の使用には懐疑的である」というこの本*1が新書という(廉価で、手に取りやすい)形で出版され、強制連行についての書籍の中では現在最も広く読まれていると思われるから、というのがある*2。 その前に、個人的な話を少し。この本を読んだのは去年のことだった。強制連行についてはネット上の否定論をざっと読んだことがあるく
NNNドキュメントにさそわれて、あらわれた歴史修正主義者の中でも、最もトンデモないことを言っているのが下の例。 てか、南京大虐殺なんてなかったって何度言わせれば・・・ これは元中国人の石平さんも言ってるから間違いないし、殺害数を計算すると1人の日本兵が1秒で100人も殺したというスーパーマンもびっくりの離れ業をやったことになるんだから。 #NNNドキュメント— gamu(小馬座) (@ganbarugaaa) 2015, 10月 4 1人の兵士が、1秒間に100人を殺したとすると、1時間では 60秒×60分×100人=36万人となる。gamu(小馬座)氏の精神世界では、南京事件はたった1人の兵士が起こしたことだ、という反日勢力がいるらしい。ちなみに兵士の数が、200人(およそ1個中隊)だと、7200万人、2万人(およそ1個師団)だと72億人! という世界人口をこえる殺害数になってしまう。お
北星学園大学にとっては気の毒なこととは思うが、言論に対するリンチ行為に抗している植村隆先生(元朝日新聞記者)の非常勤講師契約が再び危機に瀕している。 元朝日記者の植村氏、雇用打ち切りも 記事の見出しはひどく悲観的で、現時点ではそれが最もポイントであろうが、そこに至るまでの経緯が詳しく記載され、見出しだけからは予想できないほどに読み応えのある記事に仕上がっている。 田村信一学長が7月末と9月中旬に2回、植村氏と会談し、「警備の負担が大きい。教職員の反対も強い」と学内情勢を述べ、このままでは雇用打ち切りの可能性があると伝えた。植村氏は「まず、私が捏造記者ではないことを学生、教職員に説明させてほしい」と述べ、雇用継続を望んだという。 これが見出しのポイントで、学内の反対というのもいくつかの発言例が掲載されているが、問題は警備の過剰負担と学内に警察がいることへの不満が溜まっているというところにある
福岡での抗争や山口組分裂騒動など暴力団絡みの大きなニュースをよく見かけるようになった一方で、暴力団についてよく知らないこともあって暴力団とは何かを知る概説書としてベストセラーになっている溝口敦著「暴力団」「続・暴力団」を読んでみた。 暴力団(新潮新書)[Kindle版] posted with ヨメレバ 溝口敦 新潮社 2012-07-01 Kindle Amazon[書籍版] 続・暴力団(新潮新書)[Kindle版] posted with ヨメレバ 溝口敦 新潮社 2013-04-12 Kindle Amazon[書籍版] 「暴力団」(2011)では「暴力団とは何か」その概要、組織、収入源(シノギ)、人間関係、海外の組織の動向と比較、警察の立場や諸法、暴力団に代わって台頭しつつある「半グレ集団」の動向などが解説される。続く「続・暴力団」(2012)では、2011年以降全国で制定され
「ある一定の国に生活する必要があると、コイナさんは、思っていなかった。かれはいった。「わたしはいたるところで飢えることができます。」ところが、ある日、かれのくらしている国の敵によって占領されている町を、かれは歩いていた。そのとき、その敵国の将校とばったり出会ったところ、その将校はかれにむかい、歩道からおりろ、と強制した。コイナさんは車道におり、そして、この相手にたいして、腹を立てている自分に気づいた。それもただこの相手ばかりでなく、その所属する国家にたいして腹を立て、つまりは、その国家が地上から消えうせるがよいと、のぞんだのである。「どういうわけで」と、コイナさん、このことを問題にして、いった。「わたしはあの時、国家主義者になったのでしょうか。それはわたしが一人の国家主義者に出会ったからです。おろかしさはそれと出会う人々をおろかにします。ですから、われわれもそれを根絶しなくてはならないので
以下は、ジャック・ランシエールの2015年4月2日付のインタビュー記事「共和主義の理念は差別と嫌悪の武器と化した」(Jacques Rancière, Les idéaux républicains sont devenus des armes de discrimination et de mépris)の試訳です。使用したテキストは (http://campvolant.com/2015/04/04/jacques-ranciere-les-ideaux-republicains-sont-devenus-des-armes-de-discrimination-et-de-mepris/) からのものです。誤訳のご指摘、精緻化、向上のご意見など、いただけたら幸いです。(Q) ———— Q 三ヶ月前、フランスは表現の自由と共生の名のもとに街頭行進にくりだしました。最近の地方選挙では、国民
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